このように、消費者に潜在的な安全上のリスクがある製品があったとしても、それがどこから来たのかを正確に特定し、市場からそれをリコールすることができます。私達は、これを「one-step-backward, one-step-forward(一歩後退、一歩前進)」のアプローチと呼んでいます。つまり、サプライヤーや卸売業者など、一緒に仕事をしてきたすべての事業者を追跡できる必要があります。これを行うため、私達は、出荷する信製品と動物の間のリンクを特定できるように、詳細な生産記録を保存しています。これにより、食品の安全上の問題が発生した場合にも迅速に対応することができます。
さらに、「完全なトレーサビリティの概念」は、欧州連合の食品安全方針とその「Farm to Fork(農場から食卓まで)」のアプローチの不可欠な部分であることに加えて、食品がどのように生産されるかを消費者が知る権利にも応えます。購入している商品が合法的で公正に取引されていることを完全に信頼できるため、これによって安心感が得られます。
これは、牛の個別の強制表示によって達成されます。つまり、すべての動物は、それぞれの耳にタグを付けなければならず、産地、摂食、収穫の場所を示すことにより、生産プロセス全体を通して識別されます。また、すべての動物には、生産チェーンの各段階を通してパスポートを添付しなければなりません。さらに、すべての農家は、自分の家畜の動きを詳述した最新の記録を保持しています。各事象が発生した後3年間、この記録はいつでも関連当局への提示が可能な状態にする必要があります。大事なことを言い忘れましたが、欧州各国には、国内生産についての包括的な情報を含む固有のデータベースがあります。これは、欧州の牛生産産業に関する統計の共通の枠組みを構成しています。